解説
このソナチネは、ボザがパリ音楽院で1934年に作曲でのプルミエ・プリを獲得し、新たに作曲家、指揮者として活動を開始した若い時代の作品で、作曲の師であるイベールに捧げられました。この曲は一般的に知られているボザのイメージと異なり、新鮮な輝きが特徴です。各楽章の演奏時間が3分に満たない3つの小品から構成され、師イベールの影響が様々な部分に現われています。I.Allegro 2/4 は近代フランスの色彩が漂う作品で、イベールのフルート協奏曲の随所にみられる、タイで結ばれた特徴的な動機リズムに似た断片動機がポリフォニックに引き継がれ、軽快に歌われます。II.Andantino 8/8 は付点音符で引き継がれ、旋律線の綾が模倣され、交互に奏でられます。イベールの木管五重奏曲「3つの小品」の第2楽章のポリフォニックな立体感を感じさせる美しい小品です。III.Vif 2/4 は超技巧的アンサンブルの妙技が素晴らしい曲です。跳躍音程の動機に4度音程の装飾音が軽快に響くファゴットのバス・ラインに乗って、フルートの累積4度音程の三連符動機がアクロバット飛行のように寸分の隙間もなく重なり合い、その間を半音階的音階が上下に、また反進行で、次はリレーで、自由奔放に行き交います。ニュース
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