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この作品は、1908年のパリ音楽院卒業試験のために作曲されました。この年の11月にフルート科を長く務め、フランス・フルート界の礎を築いたタファネルが亡くなっているのでこの試験はタファネルの受け持ったクラスの最後の卒業試験に当たると思われます。手堅い作曲技法を持つビュセールらしく、この曲も19世紀フランス音楽の伝統に根ざす明快な作風となっています。フルートのモノローグで始まるプレリュードは、次いで静かなピアノ伴奏を伴い、叙情的な旋律を歌いだし、カデンツァ風のパッセージを経て、スケルツォへと移り変わります。スケルツォは軽快なピアノ伴奏にのってスキップで駆け回るような音型が印象的です。小気味よいデタッシェで奏されると、効果倍増でしょう。スケルツォを通じ、音階をいろいろ形を変えて縦横に張り巡らせたような構成を取っているので、逃げも隠れもできないテクニックの試金石としてはもってこいです。ピアノ・パートは全体的に簡略に書かれているので、合わせは、難しくないでしょう。とてもさわやかな若々しい曲なので、学生の方々など、もっと取り上げればと思います。(解説/三上明子)ニュース
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