解説
ビュセールは、フランスの作曲家、指揮者。トゥールーズで生まれ、101歳まで長寿を全うしました。パリ音楽院でグノ―、フランク、ヴィドール、ギローに師事。1893年、ローマ大賞受賞。1905年よりオペラ座の指揮者に任命されました。ドビュッシーのピアノ連弾曲「小組曲」を管弦楽用に編曲したことで有名です。また、ドビュッシー自身の推薦により彼のオペラ「ペレアスとメリザンド」の指揮者も務めました。1931年〜1948パリ音楽院作曲科教授。作曲家としては、19世紀のフランスの伝統に根ざす技法を受け継いでいます。 「主題と変奏」作品68は、1919年パリ音楽院フルート科の卒業試験課題として作曲されました(ちなみに、この年の受賞者の中にランパルの父ジョゼフ・ランパルの名があります)。dolceの音色で奏でられる歌謡的な主題の後、主題を弾くピアノ・パートに対してオブリガート的な変奏、付点の軽やかな変奏、カデンツァを伴ったアンダンティーノの変奏、高音の柔らかいレガートを聴かせる変奏、ダブルタンギングを聴かせる変奏と続き、急速な変奏で曲を閉じます。ビュセールの職人芸が活かされた作品と言えましょう。(解説/三上明子)ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。