解説
ピエール・マクス・デュボアは20世紀半ばに活躍したフランスの作曲家。「和声学教本」で有名な作曲家テオドル・デュボア(1837〜1924)とは別人です。パリ高等音楽院でピアノをジャン・ドワイアン、作曲をダリウス・ミヨーに学び、1955年のローマ大賞を受賞。母校の音楽分析クラスの教授を務めました。作風はミヨー、プーランクたちの「6人組」を継承した新古典主義の路線を保ち、同世代のピエール・ブーレーズなどの前衛音楽とは距離を置いていました。彼はクラリネットも演奏したことから、木管の室内楽作品を多く残しました。特にサクソフォンのための作品はよく取り上げられています。「フルートとピアノのためのソナタ」は、20歳代の作品です。第1楽章Allegroは、ソナタ形式。短い序奏の後、単純なピアノの伴奏形に乗せてフルートが歌い出します。フェルトのソナタ、アリユーのソナチネの出だしの爽やかな感じを思い出します。第2楽章 Recitativo、Andante nostalgicoは入念な書法による静かな楽章。第3楽章Rondoロンド形式。にぎやかで機知に富んだ感じを手堅く表現しています。ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。