解説
ギーゼキングは、20世紀に活躍した名ピアニスト。フランスのリヨンに生まれ、ドイツ人の両親と共にフランスとイタリアで過ごし、ピアノは4歳から独学で始めました。驚異的な早熟さから幼少期は学校には通わなかったそうです。1911年から16年までハノーファー音楽院のカール・ライマーに師事。1915年にデビューを果たしますが、第1次世界大戦が始まるのに伴って連隊の楽団で過ごし、また戦後は、経済的な理由からオペラ歌手の歌唱指導なども引き受けた時期がありました。このような経験が作曲にも活かされたのでしょうか。作曲は7歳から始めて、趣味として続けていました。「グリーグの主題による変奏曲」は、1939年にギリシャ系アメリカ人、カリマホスのフルートとギーゼキングのピアノによって初演されました。主題は、グリーグのピアノ曲『抒情小曲集』作品12の1「アリエッタ」。7つの変奏曲が続く大きな規模の作品に仕上がっています。シンプルなメロディーに第1変奏から複雑なピアノ・パートが付けられ、ギーゼキング自身の音楽の引き出しからテンション高く曲が紡ぎ出されます。第7変奏は荘重なピアノのソロで始められ、フルートとともに大団円に導き、主題に回帰して余韻を残して曲を閉じます。ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。