解説
今世紀の音楽はあらゆる音楽書法と様式の多元性がかつて無い程に反映しています。これらの種々の音楽表現に対応すべき技術習得のために、特に大戦後、フランスにおいて多くの練習曲の出版が成されました。その筆頭がこのP.ジャンジャンの 『近代練習曲』 (1948年) であり、これは彼の全3編の 『斬新的練習曲』 (Cla) 同様に、最も重要な必須の近代練習曲に位置付けされています。その内容は、近代印象主義の種々の素材、とりわけ、異なる種々の音階 「短、長音階」 「6全音階 (中国風?) 」、東洋5音階」、「種々の教会旋法」、「ジプシー音階」 etc.以上です。この素材が各練習曲に明確に指示され、意図が読み取りやすく、且つ分析し易くなっています。またこの16曲の教程は基本技術パターン曲と表現応用音楽の2つのタイプの練習曲に分かれており、様式・形式偏重主義に陥らない芸術的な練習曲となっています。いわゆる 【必須フランス近代基本練習曲】 であり、フランス近代現代の作品を学ぶための法典です。(解説/佐野悦郎)ニュース
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