解説
この楽譜は、ドレスデンの「ザクセン国立図書館」の手稿譜(Mus.2470-Q-38)をもとに編集校訂された版です。「トリオ・ソナタ ハ長調 QV 2 : Anh.3」(リコーダー、フルートと通奏低音)と共に、戦後の名演奏家達のLP収録等で紹介され、古くから親しまれてきた名曲です。フルートとオーボエ、またはヴァイオリンとされていますが、今日では一般に2本のフルートでも演奏します。各楽章共にリトルネッロ形式で、楽章の配列は教会ソナタ(緩・急・緩・急)様式で書かれています。第1楽章 4/4 Andante moderato[c]は哀しげな主題を美しい対旋律が模倣し、上声の2パートが交代して、転調しつつ4回[c-g-Es-c]奏されます。第2楽章 2/4 Allegro[c]は悲しいフガート風主題を2パートが交互に模倣しつつ、軽妙に戯れます。第3楽章 3/4 Larghetto[Es]は明るい優美な旋律が模倣され、対旋律が3度進行の美しい響きで流れます。第4楽章 3/8 Vivace[c]は舞曲風旋律が活発に調性を変えて躍動し、踊り合います。《クヴァンツ作品目録》のトリオ・ソナタの項目(QV 2 : )には約50曲弱程が記載されていますが、多種多様な楽器編成を試みたG.Ph.テレマンとは異なり、大半は2本のフルートと通奏低音、もしくはフルート、ヴァイオリンと通奏低音のために書かれています。ニュース
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