解説
ドイツ南部コーブルクに生まれたポップは早くからフルートの才能を発揮して、13歳から宮廷オーケストラの2番奏者を務めました。同じオーケストラに所属していた有名なフルーティスト、ドゥルーエとクンマーにも教えを受けています。彼はコレペティトゥア(オペラの下稽古役)、ピアノ伴奏者、オルガニスト、オーボエ奏者までこなしました。このような経験がハンブルクに移った後に500曲以上のフルート作品を書き続ける原動力になったのだと思います。「リゴレット・ファンタジー」では、ヴェルディの原作をフルートで演奏するために思い切った改編を行っています。まず前奏の後、4人の異なる思いが絡み合う四重唱(第3幕)をフルート1本で歌い、変奏につなげます。続いて父娘の情愛あふれる二重唱(第1幕 第2場)で心情の機微を表した後、一転して、公爵の浮気心を歌ったバッラータ(第1幕 第1場)で軽快に楽しく盛り上げ、賑やかなフィナーレにオーケストラ序奏(第1幕 第1場)を割り振り、効果的に曲を閉じます。(解説/三上明子)ニュース
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