解説
ナポリ楽派の歌劇作曲家、チェンバロの巨匠であるドメニコ・スカルラッティのチェンバロ・ソナタを原曲に忠実に四重奏曲に編曲した 『5つのソナタ (F. a. F. h. G) 』 です。これらのソナタは本来 ≪Essercizi≫ の名称で呼ばれ、「練習曲」 を意味するもので、基本的には 「2部形式」 「単一楽章」 で書かれています。それらは特徴ある5曲からなり、原曲 [原調] は分散和音の快活な主題の第1曲 2/4 Allegro [C] K548哀愁の旋律の綾が美しい第2曲 2/2 Andante [e] K402軽快で爽やかなリズムで展開する第3曲 2/4 Allegro K366 愛らしく寂しげな旋律が対話する第4曲 4/4 Allegrissimo [g] K450 ジーグ風に躍動する跳躍主題を持つ第5曲 6/8 Allegro [A] K429 です。ちなみに、これらのソナタの 「主題目録」 では研究者で、D.スカルラッティの伝記を手掛けているカークパトリック [Ralph Kirkpatrick] の名前のイニシャル 「K」 番号が付けられ、膨大な作品数の [K1〜555] が確認出来ます。(解説/佐野悦郎)
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