解説
『ピッコリネット』は副題に「幻想曲=ポルカ」を持つ後期ロマン派の貴重な上級技巧的ピッコロニ重奏曲の傑作です。序奏付で中間部にトリオを有する3部形式で書かれ、各部にピアノ間奏があり区分けされた単純明快な形式です。幕開けの「序奏」は小鳥のさえずりを模倣した華麗な技巧的カデンツァです。続く軽快な「ポルカ主題」は2本のピッコロが3度、6度音程で躍動し、16分音符や6連符で同調し合って楽しく競演します。その音楽は編集軒J-L.ボーマディエと友人のR.レオーネのピッコロ、J-M.ファビーノのアコーデオン伴奏で収録された愉快なCD r Piccolo Carnival[Talent]」で聴くことができます。 J.ピユヴェストルはフランスの後期ロマン派の作曲家でパリ音楽院ではチェロを学びました。パリで和声学をH.ルベール(1807-1880)に、フーガをM.カラーファ(1787-1872)に学び、1858年には作曲部門のローマ賞を受賞しています。彼の生涯はあまり知られていませんが、パリのヴォードヴィル劇場(軽喜歌劇)の指揮者としても活躍しました。(解説/佐野悦郎)ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。