解説
19世紀のイタリア後期ロマン派のフルート・ヴィルトゥオーゾであるブルッチャルディの技巧的演奏会用二重奏曲『ロッシーニの《音楽の夜会》によるデュエッティーノOp.49』です。ドップラーの二重奏曲に類似した3部構成の作品で、「序奏部」はオペラ・アリア風のアンダンティーノの美しく爽やかな旋律[As]をフルートがが交互に奏で、二重奏で歌いやがて装飾的楽句を経て夜想曲を導きます。42小節ここからは「中間部」の前奏となり、ロッシーニの声楽曲で有名な「8つの歌曲と4つの二重唱」で構成される主要主題の《音楽の夜会》となります。その【No.11】のテノールとソプラノで歌われる綺麗な二重唱曲《セレナード[As]主題》が原曲を留めた形の二重奏曲で披露されます。続く「終曲部」は転調[E]し、主題が技巧的楽句で展開、変奏され華麗なコーダで幕を下ろします。ブリッチャルディ作品目録には、この作品を含めた4曲[Op.49, 67, 130, 137]の二重奏曲[2Fl. & Pf.]が確認できます。(解説/佐野悦郎)ニュース
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