解説
19世紀に活躍したA.F.ドップラーは「ハンガリー田園幻想曲」にも見られるように、室内楽分野でも情緒豊かな田園風景を描き、「森の小鳥たち」「リギの思い出」、そしてこの「ノクチュルヌ(夜想曲)」を書き残しました。この作品は自由な単一楽章で書かれ、色合いの異なる次の4部分から構成され、情緒溢れる「夜想曲」に仕上がっています。冒頭部分Andante 6/8[a]はチェロ(Hr.)で哀愁の夜想曲主題が歌われ、それにヴァイオリンが加わり、更にフルートが主題を引き継ぎ美しい三重奏を歌います。中間部部分は転調し、Animato[A]は明るく伸びやかな主題旋律をチェロ (Hr.)が浪々と歌い、フルートとヴァイオリンが華麗に助奏を奏で、旋律を受け継ぎ対話します。後半部分は一瞬[C]に転調し、夜想曲の長閑な主題に小鳥のさえずりで更に明るさを増します。コーダPoco meno[A]では終わりまで小鳥が囀り(フルートのトリル)続け、静寂の中に夜想曲の主題が消えていきます。ニュース
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