解説
ノルウェーの作家イプセン(1828-1906)がノルウェー民話を題材に書いた劇『ペール・ギュント』に、作家からの依頼で作曲された劇音楽『ペール・ギュント Op.23』は、上演後に管弦楽用「第1組曲 Op.46」「第2組曲 Op.55」に改作されました。この第1組曲をフルート四または五重奏用に編曲した楽譜で、フルート・オーケストラでも活用出来ます。第1組曲は次の4曲からなり、劇中の解説を加えるとI.「朝」は原題「朝の気分」で、爽やかな美しいフルート・ソロで知られ、第4幕の前奏曲[原調]の牧歌です。II.「オーゼの死」は息子を溺愛した老母の悲しい死の場面の哀歌で、第3幕の劇中二回、歌われます。III.「アニトラの踊り」は第4幕、アラビアの酋長の美しい娘アニトラの魅惑的な踊りに心を奪われる様子を描いた、東洋的な「マズルカ」です。IV.「山の魔王の宮殿」は第2幕の北欧伝説の妖精(小鬼)老トロル、若いトロルの不気味な歌と踊りです。ちなみに、昨年は「イプセン没後百年記念」、そして今年は「グリークの没後百年記念祭」、それに加え民話劇『ペール・ギュント』は1867年に書かれ「140周年記念」です。(解説/佐野悦郎)ニュース
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