解説
ドイツ後期ロマン派で擬古典主義の作曲家レーガーはオルガニスト、ライプツィヒ音楽院の教授として活躍しました。彼はバッハを始めとするバロックから古典派時代までの巨匠達を称え、その作風を自分自身の作品に反映しています。この「セレナーデ Op.77a」(1904)は、昔のディヴェルティメントの特徴はあるものの、全体的に整った構築力のある3楽章構成の作品となっています。第1楽章は自由な形式で書かれ、古典的な舞曲リズムによる軽妙なダンスと近代的な半音階的旋律が交互に表れます。第2楽章は幸福感に満ちた「主題」が優美に提示され、それに4つの特徴的変奏曲が続き、最後は「主題」が装飾変奏され再現されます。第3楽章はロンド形式で書かれ、ジーグ舞曲風の弾みのある軽快なリズムに乗って、楽しく、愉快に繰り広げられます。その間の複数の和声的な挿入主題は長閑な牧歌風旋律を思い起こさせます。この曲は、同じ楽器編成で、同じタイトルを持つOp.141a(1915)と共に有名で、それぞれ弦楽三重奏(Vn.Va.Vc.)でも演奏されます。ニュース
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