解説
イタリアバロックの作品は、明るいイタリアの空や、均整のとれた建造物を思い出させます。ソナタヘ長調は、もともとリコーダーと通奏低音のために書かれているので、リコーダーの持つ澄んだ持ち味が生かされ、小粒でも光った作品です。作曲者ベネデット・マルチェッロは、ヴェネツィアの貴族の生まれで、作曲者であると同時に、ヴェネツィア共和国評議委員などの要職も歴任しました。符点のリズムが全体に渡って使われ、心地よい効果をもたらす第1楽章。ソロと通奏低音の機敏なやりとりを楽しむ第2楽章。ニ短調に転じ、おだやかな推移を見せる第3楽章。そして第4楽章はヘ長調に戻り、解放感のあふれた終曲となっています。イタリア人に大いに影響を受けたヘンデルのソナタを思わせるところが沢山見受けられます。(解説/三上明子)ニュース
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