解説
この「3つの水彩画」は近代フランス音楽の大家、M.ラヴェル、C.ドビュッシー等の印象主義音楽を喚起させる淡い響き、輝きを放つ作品で、自然を情景描写した優美な3曲から構成されています。 I. 「明るく晴れた朝に」はソナタ風な枠を持つ自由な形式で書かれ、ピアノのさざ波の様な細かい伴奏音形にフルートとチェロがユニゾンで清々しい旋律を奏で、また旋律線が綾になって応答し合います。中間部はピアノの大きな分散和音の波にのり、フルートとチェロの美しい旋律が映えます。また、彼のソナタの一部の様に様々な主題が展開し、再現部となります。II.「秋の夕べ」は三部形式で書かれ、田園風のメランコリックで緩やかなメロディーが淡い色彩のハーモニーの上に漂います。中間部は静かな凪(なぎ)となり、徐々にメロディーが高揚し、後半ではフルートとチェロがユニゾンで朗々と奏でます。静かに主題は再現され、やがて静寂を迎え終曲です。 III.「セレナード」は三部形式のスペイン風舞曲です。リズミカルな伴奏リズムにフルートとチェロが楽しく、愉快に踊ります。中間部はラヴェル風のピアノの分散和音の伴奏音形にフルートとチェロが加わりユニゾンで美しいセレナードを歌います。(解説/佐野悦郎)ニュース
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