解説
ペルゴレージは、宗教音楽として名高い、ソプラノ、アルトと弦楽合奏のための「スターバト・マーテル」、オペラ・ブッファの人気高い「奥様女中」など短い生涯に名作を残したイタリア18世紀の作曲家です。死後に名声が更に高まり、その名声にあやかって彼の名を冠した多くの偽作が生まれることとなってしまいました。フルート協奏曲の2曲、ト長調と、このニ長調もペルゴレージの作ではないとされています。考えられる推測としては、ペルゴレージが楽長を務めていたナポリ副王の侍従武官スティリアーノ公の楽団のフルート奏者が作曲し、この稿の発見されたストックホルムの宮廷まで何かの理由で運ばれたというところでしょうか。協奏曲 ニ長調は、緩−急−緩−急の4楽章構成。第1楽章 Amoroso。第2楽章 Allegroでは、ソロとテュッティのかけ合いで緊迫感があり、フルート・パートの技の見せ場ともなっています。第3楽章 Graveはニ短調に転じ、美しい旋律を受け持つソロの独壇場です。第4楽章 Prestoは再びニ長調に戻り、オーケストラと共に、踊りのリズムで楽しく曲を閉じます。(解説/三上明子)ニュース
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