解説
「アンダンテ・パストラール」 の美しさは、ちょっと他に比類のないものではないでしょうか。Preludeに引き続いて、Andanteの部分が現われる時、私は、遠く、なつかしい田園風景の中にたたずんでいるような気分になります。この陰影に富んだメロディーを作曲したのは、タファネル63歳、死の一年前のことでした。黄昏時のような風情があるのは、そのためでしょうか。この部分は、指のテクニックはさほどではありませんが、微妙なニュアンスの変化が求められます。後半の「スケルツェッティーノ」は、一転して、妖精が軽やかに飛び回っているような感じの曲です。小気味よいシンコペーション、精妙に書き分けられたアーティキュレーションが、生気を与えています。(1907年作曲、パリ音楽院コンクール課題曲)(解説/三上明子ニュース
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