albumこの楽譜は曲集です。 目次を見る
解説
メンデルスゾーンは数多くのピアノ小品を作曲し、8巻からなる『無言歌集(1830-1845)』を纏めました。その中から7曲を抜粋、フルートの響きに合った綺麗な三重奏に編曲した楽譜です。I.「巡礼の歌」は持続するシンコペーション音形の上に静かな旋律が祈るように模倣され続けます。II.「狩人の歌」は角笛の合図で狩猟の開始、躍動的に野山を駆け巡ります。III.「春の歌」は最も知られた名曲で、流麗な旋律がうららかな春の喜びを歌います。IV.「ヴェネツィアの舟歌 第3番」は作曲家が好んで名付けた名前です。漂う波間に浮かぶゴンドラを波形音形で情景描写した美しい哀愁の舟歌です。V.「失われた幸福」は愛らしい旋律線が昔の思い出を悲しく語りかけます。VI.「5月のそよ風」は分散和音の流れが春の風を表し、旋律は麗しい春の情景を唱います。VII.「紡ぎ歌」は紡ぎ車を回す様子を軽快な主題(連鎖音階)がロンド風に何度か繰り返され、終始一貫して繋がります。ちなみに、無言歌の副題は出版社が便宜的に付けたものが殆どですが、この楽譜の曲順No.II, III, IV, VIIはメンデルスゾーンが付けたもので、その描写が美しく反映されています。(解説/佐野悦郎)ニュース
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