解説
W.A.モーツァルトの傑作「ピアノ・ソナタ 第4番 ニ長調 KV 311」が原曲で、この曲は1777年11月に書かれ、パリで出版されました。それを当時の作曲家で出版業者のF.A.ホフマイスター(1754-1821)が「フルート四重奏曲」に編曲し、同社(Hoffmeister & Co, Wien, 1802)で出版しました。それを基にした現代版がこの楽譜です。原曲と比較すれば、寸法、調性においては忠実に再現され、ピアノ譜の右手主旋律がフルートに置き換えられています。その際、編曲者により旋律の一部分に若干の変奏や編曲等の手が加えられています。第1楽章はソナタ形式で書かれ、第1主題[D]は明るく軽快に、第2主題[A]は属調で爽やかな旋律で対応しています。第2楽章はロンド・ソナタ形式風[G]の装いで書かれ、優美なアンダンテ旋律が、色合いを変えて徐々に入れ替わります。第3楽章はロンド・ソナタ形式で書かれ、主要主題[D]は軽やかに躍動し、副主題(挿入句)は優しい旋律が属調[A]で穏やかに、また後に悲歌[h]が流れます。著作権が曖昧であった当時は前述のような編曲、流用、借用がなされており、モーツァルトのピアノ名曲の多くがフルート四重奏曲等に編曲出版されました。ニュース
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