解説
E.ブロッホはスイス生まれのアメリカの作曲家で、20世紀前半に活躍し、名曲「Suite modale [Fl.Pf/Orch.] (1959)」にもみられるように新古典主義的な多彩な旋法を用いた美しい旋律が魅力です。また現代的な増4度、第3音省略の空4度と空5度、完全4度進行旋律が特徴です。この作品は1948年にジュリアード音楽院の委嘱で作曲され、1950年にニューヨークで初演されました。3楽章構成を骨組みにした単一楽章(三部構成)で書かれ、第1部 Allegro comodo 4/4 は、連打するピアノのリズム(pizz.)上に、フルートとヴィオラが中世風の郷愁を誘う美しい旋律の模倣を繰り返し、またピアノの対旋律を含めて踊り戯れます。第2部 Andante 4/2 は美しい和声が響くパヴァーヌ風旋律がピアノの低音に厳かに流れ、その上にフルートとヴィオラの和声旋律の綾が静かに模倣を重ね流れていきます。第3部 Allegro 4/4 はフーガ楽章で、3連符と8分音符からなる半音階的連続3度動機のフーガ主題が各楽器で模倣されます。そのフーガ主題は躍動感溢れるピアノにより強烈に牽引されます。後半ではフガート旋律の半音階的音階が枝分かれして、激しく半音階動機が炸裂し上昇します。ニュース
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