解説
18世紀のフルーティストの中で傑出した存在であるブラヴェは、フランス東部ブザンソンからパリに出て、一代でその地位を築き上げました。彼が出版した2つの「フルートと通奏低音のための6曲からなるソナタ集」には、「コンセール・スピリテュエル」のシリーズで、ヴァイオリニストのルクレールなどと競演する中で培った、新しいフルートのための音楽が結実しています。1732年出版の作品2はフランス様式とイタリア様式の融合を試み、1740年出版の作品3では更に軽快で優美なギャラント様式を目指しています。作品3の第5曲 ト短調は、3楽章構成が多い作品3の曲集の中で、舞曲を含んだ5楽章構成です。第1楽章 Adagio 物憂げな風情が陰影豊かに表現されている。第2楽章 Allegro ma non tanto シンプルなバスの進行に対して、フルートが精妙なアーティキュレーションを伴って動き回る。第3楽章 GavottaT/U 優しさに満ちたガヴォット。第4楽章 Allegro 3拍子で活気ある楽章。第5楽章 Giga 後半の転調が爽快。ブラヴェの圧倒的な技量を彷彿とさせます。ニュース
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