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作曲者がイタリアのローマを旅した際に、中央駅「テルミニ」付近を散歩し、その印象を描写した楽しい作品です。自由な三部形式の枠組みで書かれ、特殊管を駆使した4曲から構成されています。第1楽章「ランチタイム」は前半の主要主題 [C] が元気溌剌と喜びを発散させ、中間部 [B] の前半はワルツ風旋律が優美に舞います。それに柔らかな低音でバス・フルートとアルト・フルートが応答します。後半 [g] は色彩を変えた旋律が勇敢に立ち向かい、後半の主題 [C] に戻ります。第2楽章「月の明かりにて」はバス・フルートが5音音階で神秘的な旋律を奏で、中間部は印象派的な響きに抱かれて崇高な旋律線が全体を覆います。第3楽章「教会へ向かう人々」は低音のオスティナート旋律上に神聖な聖歌 [g] が流れ、中間部 [g] は付点音符動機が躍動します。第4楽章「ショッピング」の前奏 [F] は上下行で躍動する音階が重なり合い、主要主題 [F] (ジーグ風)がピッコロで楽しく踊ります。中間部の主題 [Es] は美しい響きの中に優美な旋律を奏でます。再びジーグ風主題 [Es] が現れて躍動し、後奏 [Es] は音階動機とジーグ風主題が合体して熱狂的に舞い踊ります。(解説/佐野悦郎)ニュース
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