解説
ボワモルティエは、フランス・バロック時代の作曲家で、国は異なりますが、J.S.バッハとほぼ同時代に生きた人物です。宮廷に仕えたり、パトロンのもとで作曲するという生き方と違って、ボワモルティエは当時の裕福なアマチュアに好まれる曲をたくさん作曲して出版することによって財を成しました。作品は、声楽から器楽まで広いジャンルに渡っていますが、特に、フルートの作品の新しい試み(3本、5本のフルートのためなど新しいニーズに応える編成など)に取り組んだことも功績として挙げられましょう。1731年にパリで出版された「フルート・ソロのための6つの組曲」は、通奏低音付きでも演奏できるように2声部で印刷されました。今回紹介する第5番は、通奏低音をレアリゼーションした版も合わせてショット社から出版されています。6曲の組曲は、それぞれ、ゆっくりした「プレリュード」に始まり、いくつかの舞曲から構成されています。アマチュアを念頭に置いているためか、装飾記号も適切に加えられているので、テレマンの「ファンタジー」など取り組む前に親しんでおくとよいかも知れません。(解説/三上明子)ニュース
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