解説
原曲はチェンバロのために1734年に作曲され、翌年「フランス風序曲 BWV831」と共に「クラヴィーア練習曲集 第2部」として出版されました。これを原曲に忠実に、そして調性に配慮してハ長調のフルート四重奏用に編曲した楽譜です。協奏曲様式(急・緩・急)の3楽章構成で、第1楽章の活力みなぎる主要主題(Tuttiに相当)は様式通り転調して各関係調を巡り、主調に帰ります。Soloに相当する挿入主題は更に細分化した装飾フレーズを次々と変化させながら、巧みに主要主題と交わっていきます。第2楽章は二部の様式で書かれ、前半、後半共にバスのオスティナートが延々と持続する中、その上に悲しげで美しいアリア旋律が歌います。第3楽章はロンド風の形で書かれ、躍動感溢れる無窮動の上行音階と分散和音からなる主題が最後まで縦横無尽に行き交います。(解説/佐野悦郎)ニュース
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