解説
1914年7月に第一次世界大戦が勃発して衝撃を受けたドビュッシーは作曲を中断しましたが、1915年夏、「様々な楽器のための6曲のソナタ」を書くことを計画して「チェロ・ソナタ」と「フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタ」を完成。その後、癌の病状が悪化して手術。1917年に最後の作品「ヴァイオリン・ソナタ」を完成した後、1918年3月死去。「ヴァイオリン・ソナタ」は、病気と戦争の二重の苦しみの中で書かれました。フランスの音楽家ピュイグ=ロジェによれば、「希望と深い悲しみが続き、突然の気分の変化や、きわめて特徴あるブラック・ユーモアの調子が混ざり合い、涙のとなりに苦笑いがあるのです。自分の可能性に気づきながら、すでに死の翼に触れた芸術家の内面の葛藤がみてとれます。わずかの時間の中に音楽が凝縮された、このきわめて感動的な作品には、人間の命のもろさが絶えず表現されています」(「ある『完全な音楽家』の肖像」船山信子訳より引用)フルートに置き換えて演奏する技巧面をクリアすると共に、深く作品を読み込んでいく必要があります。 第1楽章 Allegro vivo 第2楽章 Intermède : Fantasque et léger 第3楽章 Finale : Très animéニュース
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