解説
J.A.ハッセは北ドイツで活躍したオルガニストの音楽家系に生まれ、歌手、作曲家として欧州の主要都市の歌劇場を拠点にして、多くの名声を得ました。A.スカルラッティ等に学び、フルートを含む室内楽作品を多く残しています。この曲は1734年に出版された「6つのトリオ・ソナタ集 作品1[e.C.A.G.E.D]」(ロンドン、Walsh)(パリ、Le Clercでは作品2として出版)の第1番です。このトリオ・ソナタ集の様式は、3楽章構成の第2番を除き、4楽章構成の教会ソナタを基本とし、3、4楽章に舞曲が配列された混合様式です。第1番 ホ短調では、第1楽章は悲しい旋律が厳かに2本のフルートで模倣され、関係調の短調と長調への転調を重ねて色彩に明暗を添えています。第2楽章は特徴的なシンコペーション動機を持つ哀愁の舞踏的主題が躍動します。第3楽章は対照的に明るい牧歌的なシチリアーノで、2本のフルートが仲良く3度の並行で寄り添って踊ります。第4楽章は第1楽章の冒頭に類似したメヌエット風主題が模倣し優美に踊り、転調を重ねて対話し、色彩に明暗を添えて変化します。ニュース
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