解説
気象現象を4曲構成の音詩に仕上げた四重奏曲です。I.「雪」はロンド風変奏曲で、和声的な2小節の冒頭主題が徐々に縮小変奏され、粉雪を表現します。挿入楽句はG.P.で寸断され、柔らかい雪を表す和声的旋律が歌いグリッサンドで滑り下ります。II.「雨」は変奏曲で4小節の冒頭主題が雨粒を表現し、4度(5度)の跳躍動機による主題が徐々に変奏され、細分化されたリズムのオブジェを形成します。ピッコロが可愛らしく舞い踊り、時折、全音音階が減5度(増4度)並進行で上下行します。III.「霧」は霧が立ち込める様子を厚い和声で表しアルト・フルートの低音旋律が朗々と流れます。中間部では全音音階の軽妙な分散和音動機がコミカルに躍動します。VI.「風」はつむじ風を表現した6連符の半音階的ターンの旋律が各パートに受け継がれて徐々に広がり、中間部は木の葉を散らすダンスのように軽やかに舞い踊ります。最後は旋風が静かに消え去ります。O.M.クリステンセンはノルウェーのフル−ティスト、ピアニスト、現代作曲家。ジャズからクラシックまで幅広く活動しています。(解説/佐野悦郎)ニュース
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