解説
この作品は我が国でも比較的早くから知られている曲で、アドリヤン、ニコレ等のCD(Tudor [763] [730])により室内楽作品が広く斯界に紹介され、今日再び蘇りました。メルカダンテは私生児として生まれ、1808年に音楽院に入学し、そこでフルート、ヴァイオリン、作曲を学び、初期の時代はフルート室内楽を書き上げました。この曲集は当時のRicordi社から出版された「第2版(1859)」を基に校訂・編集されています。第1番は最も知られた作品で、穏やかな序奏に続き楽しいロンド風主題が軽快に踊られます。第2番は爽やかな古典的主題と4つの変奏曲からなり、Var.T[G]は第2フルートが主役で、ターン装飾と音階的変奏により優美に奏でます。Var.U[G]は3連符が躍動するロッシーニ風変奏で第3フルートが爽やかに踊ります。Var.V[G]は和声が響く中に第1フルートが装飾的楽句を華麗に舞います。Var.W[G]は第2、第3フルートが3度進行する中を第1フルートが主題を美しく奏でます。第3番は2曲からなり、第1楽章の序奏部は愛らしい民謡風主題が繰り返し変奏されます。第2楽章はポーランド舞曲がリズム音形を変化させて爽快に踊られます。(解説/佐野悦郎)ニュース
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