解説
この五重奏曲は、多彩な主題旋律が映像のように様々に記憶を辿るが如く変化するのが魅力です。単一楽章で書かれ、前奏 [e] に続き、大きく区分すれば、次の4つの主題で構成されています。(1)哀愁のワルツ風の主要主題 [e] が前半に現れ、後半では全音階ペダルトーンから始まる間奏 [d] を経て(2)転調した主要主題 [g] Dolorosoが再現します。その主題の間に挟まれて、まず、(3)明るいスローワルツ [F] Adagio が奏でられ、次に(4)中間部 4/4 [d] Presto の情熱的なトッカータ風主題が躍動します。最後に(2)の後半が転調 [f] されて再現し、哀愁のワルツは主題断片のユニゾンで閉じます。さらに各主要主題に移る際に、数小節のプロムナード的楽句が挿入されているため、走馬燈の様に次々と楽句が変化する印象を受けます。山田悠人氏は作曲を池上 敏、蒲池 愛の両氏に師事し、山口大学教育学部、尚美ミュージックカレッジ専門学校アレンジ・作曲学科を卒業しています。作曲家集団「音信」を主宰して、吹奏楽分野を中心に作曲、編曲等の活動をしています。ニュース
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