解説
H.マチャードはブラジルの若手作曲家で、この四重奏曲はリオ・デ・ジャネイロ大学のL.Ronani教授等により紹介されました。この作品は古典様式の3楽章で構成され、様式感にとらわれない自由な発想で書かれています。第1楽章は序奏と3部分で構成され、序奏の4小節のコラールに続き、第1部の舞踏的な悲哀の主要主題[a]が現れ、直ちに転調して明るい主題[A]となり、繰り返されます。第2部は4小節の間奏[A]を経て、ロマンティックな古典様式の中間部主題[fis]の、情熱的な音楽に衣替えをします。第3部は4小節の間奏[A]を経て、躍動する活発な動機が弾みます。第2楽章は舞曲風の三部形式で書かれ、古風なメヌエット主題は悲哀に満ちた流麗な旋律線が美しく映えます。第3楽章はロンド形式で書かれ、前進する4小節の序奏を経て、ロンド主題が爽やかに華麗に飛び交います。最初の挿入楽句はジーグ風の動機が躍動し、ロンド主題を経て、カデンツァを披露します。第2の挿入楽句は間奏的なスケルツァンドで、すぐにロンド主題を呼び起こして結尾部となり、終わります。(解説/佐野悦郎)ニュース
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