解説
H. ゲンツマーは20世紀を代表するドイツの現代作曲家、教育者です。P. ヒンデミット(1895-1963)に学び、師から多くの影響を受けました。多種多様な芸術的作品で知られていますが、とりわけ教育教材の開発に情熱を注ぎ、各種楽器のために多彩な教本を書き残しています。この《国際的な対話》(2005)と題した教本は、世界各国の民謡、聖歌、古い歌等を編曲し、作曲家自身のオリジナル作品も5曲加えた、全44曲からなる段階的教程を持つ学習者用二重奏曲集です。副題には「全世界からの歌曲と演奏小品」とあって、ドイツ、フランス、アイルランド、スウェーデン等、中近東及びアジアから中国、韓国、他に中南米等にも及び、各曲の題名が羅、独、仏、英 etc.で添えられています。世界の伝統的な楽曲を現代的色彩感覚で色付けした、同出版社から出ている姉妹作品、全50曲の二重奏曲集《Dialoge:50 Spielstücke》(2003)に繋げるための「前編教本」として捉えられています。いずれも一般的な楽曲と若干異なり、新感覚のフレーズ感、リズム感、色彩感等が刺激を受けて養われます。(解説/佐野悦郎)ニュース
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