解説
作曲家の生涯は不明ですが、当時の出版楽譜のタイトル・ページには、ウィーンの西方のニーダーエスターライヒ州の都、ザンクト・ペルテンのエコール・ノルマル音楽院の教授との記述がありますので、同地を拠点に活躍した古典派の作曲家と考えられます。チェロまたはファゴットの指示があり管楽三重奏としても活用できます。この作品1は元々全6曲セット [F.D.G.C.A.B] です。第2番の第1楽章は揺籃期のソナタ形式、第1主題 [D] 3/4はメヌエット風の爽やかな分散和音主題が特徴で、すぐに優美なギャラント様式の旋律に変身します。第2主題 [A] はポロネーズ風のシンコペーションが躍動します。展開部と再現部 [D] が重なり合うように、第1主題の再現が省略され、第2主題 [D] が再現されます。第2楽章2/4は二部形式で、前半の優美なアンダンテ旋律 [A](後半は [E])を3度並進行の二重奏が歌い、低音が応答しながら支えます。第3楽章3/4は典型的な古典メヌエット様式 [D] で、トリオ [G] は優雅なギャラントのリズムが舞い踊ります。第4楽章2/2はソナタ形式で書かれ、爽快な第1主題は分散和音とロンバルディア・リズムが特徴です。第2主題は装飾音で飾られた優美なギャラント旋律です。展開部は短く、すぐに再現部に入ります。ニュース
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