解説
2013年スロヴェニアでのピッコロ・フェスティヴァルのために作曲された、ピッコロ独奏を含む六重奏曲です。対照的な牧歌主題と農民舞踏主題で構成されます。まず和声的な序奏から始まり、静かに陰影を帯びた和声の響きの中で三連符がさざ波のように漂い、その上にノスタルジックな牧歌的旋律がピッコロ独奏で奏でられます。続いて五音階風のワルツ風主題が波紋のように各パートで模倣され、間奏のコラ−ルとなります。躍動し連打する伴奏音形リズム上にピッコロ独奏が農民舞踏風の旋律を奏で、徐々に冒頭の牧歌風旋律に戻ります。間奏曲のG.P.を経て、再び16分音符連打と三連符を背景に、ピッコロ独奏がパンフルートの牧神旋律を装飾音、グリッサンドを交え民俗的に奏でます。各楽句が同様に再現され、最後は各パートが農民舞踏風旋律をポリフォニックに受け継ぎ乱舞となります。A.ロズマンはスロヴェニアのリュブリャナを拠点に活動している作曲家で、後期ロマン派の作風による多くの作品を発表しています。(解説/佐野悦郎)ニュース
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