解説
シェイクスピアの傑作『ロミオとジュリエット』を題材に、物語を追って組曲形式風に描かれた、9曲の小品からなる作品です。1.「序曲」は第6曲の動機から始まり、続き第4曲のロマンス風旋律が美しく歌われ、悲劇の幕開けとなります。2.「ジュリエットの部屋」は1番フルート、ピッコロ(オプション)で喜びと希望に満ち溢れた軽快なダンスが踊られます。3.「仮面舞踏会」は軽快なオスティナート伴奏に乗って、特殊奏法で彩られた歓喜の舞踏旋律が躍動感溢れ舞い踊ります。4.「バルコニーで」は愛のロマンスが、持続する3連符伴奏に乗って美しく各パートで奏でられます。5.「秘密の結婚」では教会での悲しみのコラールが厳粛に奏でられ、最後は希望の明るい光が射します。6.「争い」は不穏な3連符動機と蠢くレガート旋律が争うように交じり合い、やがて3連符動機の力強い束になります。7.「はかない夢」は優しいハーモニーに包まれ、バロック風のアリアの調べが美しく奏でられます。8.「嘆きと悲しみ」は、嘆きの伴奏音形に第5曲のコラール主題が変奏されます。シャコンヌ主題を経て嘆きの変奏曲になり、最後はコラールの回帰が印象的に響きます。9.「ジュリエット 永遠に」は3連符の伴奏に第4曲のロマンスが再び蘇って永遠の愛が奏でられ、冒頭の序曲のコーダで幕を降ろします。(解説/佐野悦郎)ニュース
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