解説
カプースチンは東ウクライナの出身の現代作曲家、ピアニストです。モスクワ音楽院に学び、在学中からジャズに興味を抱き、卒業後はジャズ・オーケストラのピアニストとして活躍し、ジャズとクラシックを融合させた特徴的なピアノ作品や室内楽作品を数多く発表しています。この作品は伝統的な3楽章構成のピアノ・トリオの枠組みで書かれ、現代特殊奏法やアドリブなしに、伝統的記譜法でジャズ音楽の魅力を充分に表現しているのが独創的です。第1楽章はソナタ形式で、ピアノの超低音のジャズ・リズムが躍動し、それにフルートとチェロが即興的フレーズで応答します。中間部では伝統的で旋律的なメロディーが奏でられます。第2楽章は三部形式で、チェロのピッツィカートの伴奏が随所で響く中、ピアノ・ソロのノスタルジックな前奏に続き、フルートの近代的な半音階的旋律が奏でられ、チェロに引き継がれてやがて現代的でポリフォニックな旋律が絡み合います。第3楽章はロンド形式で、軽妙な民俗舞曲風ロンド主題が乱舞し、対照的に挿入楽句は和らいだ旋律で応答します。ニュース
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