解説
レントゲンはオランダの音楽家一族で、ユリウスはドイツに生まれ、作曲家、指揮者、ピアニストとして両国を拠点に活躍しました。この3楽章からなるトリオ(1917)の第1楽章 [G] は単純なソナタ形式で、その第1主題は「鳥のように」と書かれ、メヌエット風動機に断片分散和音が囀りの如く応答し、各パートで模倣されます。第2主題は対照的にワルツ風に優雅に舞い、小鳥動機が応答します。展開部では分散和音の小鳥の囀りと第1主題とが交錯し、半音階的動機が現れて再現部となります。第2楽章 [D] は幻想曲(三部形式)風に書かれ、主題は自由奔放に語りかけるような表情で、各楽器にリレーされます。中間部は上行分散和音動機から付点音符旋律が生まれ、ファゴットからフルートに受け継がれます。第3楽章 [g-G] は21小節からなる民族舞曲風楽句が繰り返されるたびに「変容」されます。第1変容はジーグ風で、第2変容は半音階的下行旋律が流れ、第3変容では変拍子のスケルツォが躍動し、第4変容は静かなドルチェ旋律が3連符と付点音符で歌われます。続いて第1楽章の主要主題に回帰し、コーダで第3楽章冒頭主題と交錯して急速に突進します。ニュース
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