解説
ルイジ・ユーグ(1836-1913)はイタリアのフルート奏者、作曲家、そして地理学者でもありました。ミラノとトリノの間にあるカザレ・モンフェラートで生まれ、1897年から1912年までトリノ大学で地理学を教えていました。生涯を通じて音楽にも熱心に取り組み、フルート、ピアノ、オルガンを演奏しました。校訂者ウーゴ・ピオヴァーノによれば、ユーグの全作品はまだ完全には把握されておらず、作品番号が付けられた145曲の他、約50曲の宗教音楽が手稿で残されているようです。「ロマンチック・ファンタジー」は、ヴァーグナーのオペラ「ローエングリン」から4つのテーマを使い、1872年に作曲されました。「ローエングリン」は12世紀頃から著されているドイツの伝説の主人公の名前で、「白鳥の騎士」とも呼ばれています。ヴァーグナー自身のドイツ語台本によるオペラは1850年に初演されました。4つのテーマは、第3幕第1場「婚礼の合唱(結婚行進曲)」、同第2場「愛の二重唱」、第2幕第4場「エルザの大聖堂への行進」、第1幕第3場「合唱のテーマ Wie faßt uns selig」から抽出されています。ヴァーグナーの音楽を取り上げる機会が少ないフルートの演奏会では、貴重なレパートリーとなりそうです。(解説/諸田大輔)ニュース
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