解説
ヨハン・ゲオルク・ヴンダーリヒ(1755-1819)はフランスで活躍したドイツのフルート奏者兼作曲家です。バイロイトで生まれ、アンスバッハ辺境伯に仕えるオーボエ奏者の父親と一緒にフルートを学びました。1776年、フルート奏者フェリックス・ローに師事するためにパリへ行き研鑽を積みます。ヴンダーリヒは1778年から83年までコンセール・スピリテュエル管弦楽団のメンバーとなり、ソリストとしても定期的に出演しました。1781年からはパリ・オペラ座のフルート奏者も務めました。1795 年に設立されたパリ音楽院で教授となり、生徒にはJ.-L.チュルー、A.B.T.ベルビギエがいました。1804年、亡くなった同僚A.ユゴーによる準備作業に基づいて、教則本「音楽院のフルート奏法」を上梓。「6つのディヴェルティスマン」は、BREITKOPF社から出版されました。初版は1809年頃と推測されています。当時の出版楽譜には楽器製作者クロード・ロランへの献呈が添えられています。平易な曲調から始まりますが、番号を進めるにつれてテクニカルな要求が上がります。第5番までは2つの楽章で構成され、第6番は変奏曲となっています。味わいのある嬉遊曲です。(解説/諸田大輔)ニュース
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