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S.カルク=エラート (1877-1933) はドイツ後期ロマン派のオルガニスト兼作曲家であるために、バロック、古典様式に印象派的な手法を加えたオルガン曲で知られています。しかしそれらばかりでなく、20世紀の前半四半世紀に各木管楽器の為にも多くの作品を残し、今日ではその芸術価値も再認識されてきました。我々は 『アパッショナータ・ソナタ (SOLO) 』 の存在や最近の 『カルク=エラート作品集 (CD) 』 紹介でその芸術性は周知のとおりです。彼は第一次対戦中、軍楽隊でライプツィヒ・ゲヴァントハウスのフルーティスト、C.ブラツァトと親交を持つ様になり、そうした事情からこの時期 (1915-1918) に前述の 「CD」 にある幾つかのフルートの傑作が誕生しました。勿論の事、この 『30のカプリス』 も同時期の作品です。彼はこの練習曲の前文 (Carl Fischer社) の中で次のように記述しています。要約すれば 「この奇想曲は格別に複雑化した近代の管弦楽作品の楽句、とりわけR.シュトラウス、G.マーラー、M.レーガー、A.シェーンベルク、I.ストラヴィンスキー、etc.および最近の名人芸的な独奏楽句を演奏するために、緊急の必然性から生じたものである。」 また後半には 「これはJ.S.バッハ、G.F..ヘンデル、W.A.モーツァルトの古典音楽様式の技術にも有益である。」 とあります。従ってこの練習曲の目標、作曲意図は 【新古典風・近代様式奇想練習曲】 であると考えられます。中でも、No.30 Chaconneは有名であり、17の変奏様式の術を教えてくれます。また、Carl Fischer社の 「巻末解説」 は演奏上の多くの示唆を与えてくれます。(解説/佐野悦郎)ニュース
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