解説
C.ツェルニーはオーストリアの偉大なピアニスト、作曲家で、ロマン派初期様式の開拓者です。近年フルート室内楽を含め、その価値が再認識されています。この協奏的幻想曲 作品256(1830)は独奏ピアノが主役となる「ピアノ三重奏曲」で、フルートとチェロが協奏する華麗な小協奏曲風の作品です。情熱的な各主題は美しく走馬燈のように色彩変化(転調)をします。曲は3楽章構成の大枠のみをわずかに残し、「序奏部」、「3部構成」、「結尾」の5区分からなり切れ目なく演奏されます。第1部は生き生きと弾む主要主題 I. 4/4 [G]、華麗なピアノのカデンツァを経て、優美なワルツ風の主要主題 II. 3/4 [Es] が映えます。第2部はピアノの流麗華麗な主題 2/4 [Es] が美しく見事に舞います。短いカデンツァを経て第1部主要主題が華やかに変奏され、間奏を経て第3部の主題 [G] は第1部動機の変奏(3/4)で、その主題は「変奏曲 I.〜IV.」から結尾に繋がり、豪華絢爛に終演となります。ニュース
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