解説
ドイツ・ロマン派の先駆者ウェーバーは、小さい頃は旅回りのオペラ芸人の生活を経験した苦労人でした。ピアノ協奏曲 第1番を完成させ、千夜一夜物語に題材をとった一幕のジングシュピール「アブ・ハッサン」に着手した1810年、23歳のウェーバーは、出版業者のアンドレから容易なヴァイオリン・パートを持つピアノ・ソナタの依頼を受けて作曲しましたが、教育目的の曲としては難し過ぎると出版を断られました。結局、6曲のソナタは、翌年にジムロック社から「アマチュア向けのヴァイオリン・オブリガート付きの、ピアノのための段階的ソナタ集」として出版され、フルート編曲版も翌年に同社から発売されました。6曲のうち、3曲は2楽章構成で、ソナタよりはソナチネと呼ぶのがふさわしい作りですが、異国的な趣を取り入れるなど魅力的な作品集です。第6番はその中でも規模の大きな作品。第1楽章 Allegro con fuoco ピアノとフルートに次々と新しい発想が出てくる楽しい展開。第2楽章 Largo 短調に転じてシンプルな歌の楽章。第3楽章 Polacca ポーランドの情緒と踊りのリズムによって活気あふれる楽章。ニュース
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