解説
F.X.リヒターはモラヴィア生まれのドイツの作曲家、歌手。20歳前にウィーンに出て音楽教育を受け、1740年からケンプテン宮廷副楽長。1746年にマンハイムの選帝侯テオドールにバス歌手として仕えると同時に、J.シュターミッツに次ぐ作曲家として、交響曲、協奏曲、弦楽四重奏曲など多くの作品を残しています。1769年にストラスブール大聖堂の楽長に転じ、終生、その地位にありました。「フルート協奏曲 ニ長調」は、マンハイム時代の作品。第1楽章 Allegro 冒頭から2本のホルンを伴ったオーケストラのトゥッティが充実していて、マンハイム宮廷楽団の能力の高さが伝わります。フルート・パートも多彩なアーティキュレーションと強弱が使われ、職人的な仕事ぶりです。第2楽章 Adagio poco andante イ長調に転じ、3拍子。第3楽章 Moderato ニ長調に戻り、2拍子。ソロとオーケストラの丁々発止の掛け合いが面白く仕組まれていて、楽しめる楽章になっています。(解説:三上明子)ニュース
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