解説
ミヨーは20世紀を代表するフランスの作曲家で、このソナタは1918年という彼にとって重要な時期に作られた作品です。1917〜18年に彼はブラジルに滞在し、1919年には戦後の革新的な息吹の中で「フランス六人組」を結成しました。この作品は、ジャン・ロワ著『ミヨー』の中で、「この激しいソナタによって、我々はミヨーの心理的ドラマの中に表される様々な関心事に接することになる」と述べられています。I.「静かに」は時々刻々と変化する伴奏音形の上に各楽器が長閑な牧歌風旋律を奏で、徐々に音楽は高揚し、ピアノの大胆な分散和音でクライマックスを作ります。そして、徐々に静かなハープのような波状分散和音となり、旋律は静かに消えていきます。II.「陽気に」は変化し躍動感溢れる伴奏音形上に、木管が遊び戯れます。後半では幻想的な和声の中、木管は静かにささやきます。III.「荒々しく」は半音、全音、旋法など、様々な音階のオブジェが飛び交う中、ピアノも対抗して、多彩な和声とリズムを変化させて激しく応答します。IV.「苦悩に満ちて」は静寂の和声に葬送行進曲のような暗い旋律が徐々に響きを広げ、浮遊しながら消えていきます。ニュース
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