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1957年にJ.P.ランパルと作曲者のピアノにより初演されて以来、聴衆に忘れ難い印象を与え続けている作品です。これほどの作品に仕上がった理由としては、老境に入ったプーランクが、ドビュッシーの晩年のソナタ――フランスの伝統に連なる作品にしようと意図した――を念頭に置いて作曲したこと、ランパルの協力を得て、細部までフルートの楽器の特長を汲み上げて書き上げたことなどが考えられます。1994年にチェスター社より、以前出ていた版を大巾に改訂した楽譜が出版されました。ランパルと作曲者の演奏の録音を聴きながら、新旧の楽譜を見比べてみましたが、楽譜に忠実に従ったからと言って、良い演奏になるとは限らないようです。要は、曲の持つ本質的なものを汲み上げることでしょう。第1楽章は、短調と長調を微妙に入れ違わせて独特な空気に解き放たれるような音楽となっています。 表題のマリンコニーコは、日本語の 「憂鬱」 の持つ感じより乾いた感触です。第2楽章、カンティレーナの美しい旋律は、直前に作曲していたオペラ 「カルメル派修道女の対話」 のアリアに近いそうです。第3楽章では、複合三部形式の中に様々なエッセンスが取り込まれ効果的に曲を結びます。(解説/三上明子)ニュース
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