解説
イタリア=ロマン派歌劇の開拓者、V.ベッリーニ (Vincenzo Bellini 1801〜1852) の最大傑作、ロマン派悲歌劇 『NORMA』 のテーマを元に2本のフルートとピアノの為に書かれた作品です。『序奏と華麗なるロンド』 と題され、ドイツ−ロマン派を代表するフルーティスト、A.B.フュルステナウ (1792-1852) の作品です。この曲の <序奏の主題> には歌劇 『ノルマ』 第2幕、第1場より、2重唱 《聞き給え、ノルマ》 が美しく歌われ、この主題はやがて技巧的で華やかなカデンツァとなって序奏を締めくくります。<ロンドの主題> にも、第2幕、第1場から 《最後の時まで》 が採られています。この時代のオペラの主題を用いた作品にはポプリと呼ばれた接続曲、幻想曲、あるいは、変奏曲が一般的で、いろいろの場面の中からテーマを借用するのが習わしですが、この曲は何が故に 『第2幕、第1場』 だけであるのか?それは、曲の 《L’UNION》 の意味にあり、このタイトルの 《L’UNION》 「リュニオン」 とは、組合、同盟、一致、和合を意味する言葉です。第2幕、第1場はベルカント唱法の技巧を十分に生かし、2重唱で 《最後の時まで》 を感動的に歌い上げるクライマックスで、主人公のノルマとアダルジーザが深い友情を互いに理解し、誓い合い二人の気持ちが和合、一致するという筋書きになるのです。是非、皆さんも苦難を乗り越え、二人で友情を誓い合い、和合、一致する華麗なる2重奏 《L’UNION》 にして下さい。(解説/佐野悦郎)ニュース
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