解説
オネゲルの「室内ソナタ」はヴァークシャー音楽祭(1948)の委嘱で作曲され、音楽祭を創設したE.クーリッジ=スプレーグに捧げられ、後にピアノ伴奏を弦楽合奏に書き改め「室内協奏曲」となりました。「室内協奏曲」は1949年3月6日にA.ジョネのフルート、M.サイエのイングリッシュ・ホルンと、P.ザッハー指揮のチューリッヒ・コレギウム・ムジクムにより初演されました。第1楽章はソナタ形式、重厚な和声の中から4度累積和音[Cis-Fis-h]を動機にした現代的な牧歌的主題をイングリッシュ・ホルンが奏で、小鳥が囀り飛び交う情景を4度連続進行の主題でフルートが応答し、牧歌は次々と姿を変えて対話を重ねます(1948年8月筆)。第2楽章は低弦による重厚な哀歌に続きフルートが付点、複付点音符の半音階的牧歌旋律を、更にイングリッシュ・ホルンがそれを引き継ぎます。中間部では主題上に鳥が囀るように超技巧的助奏がフルートで歌われます(1948年9月筆)。第3楽章はロンド形式、半音階の線に沿って、近代的和音が迸るスケルツォ風のロンド主題が駆け巡り、挿入句ではイングリッシュ・ホルンが奏でる牧歌上に、フルートの技巧的半音階楽句が飛び交います(1948年10月28日完成)。ニュース
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