解説
アンデルセンはデンマークのフルーティストで、コペンハーゲン王立交響楽団(1869-1877)、ロシアのサンクト・ペテルブルクのオーケストラを経て1881年ベルリン・フィルハーモニーの創設に参加しました。彼の父クリスティアン・ヨアヒム・アンデルセン(1816-1899)、弟ヴィゴー・アンデルセン(1852-1895)もフルーティストでした。アンデルセンと言えば、エチュードがまず有名ですが、作品60のエチュードの冒頭には、弟ヴィーゴへの献辞が見られます。(ヴィーゴはアメリカに渡り活躍した)「スケルツィーノ」は、8つの小品(op.55)の第6曲に当たり、彼がフルーティストとして活躍した最後の年、1895年に作曲されました。フルートとピアノの右手が、2本のフルートが鳴き交わすように始まり、中間部のリリカルな部分をはさみ、2分足らずの小品ながら魅力的な作品です。彼はベーム式以前のシステムの楽器を使用していましたが、正に楽器を知り尽くした手になる作と言えましょう。(解説/三上明子)ニュース
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