解説
イギリスの作曲家アーノルドは、トランペットと作曲を王立音楽院で学びました。まず、1941年、ロンドン・フィルハーモニーにトランペット奏者として入団し、翌年、首席になり、軍務を経てオーケストラ活動に復帰しました。1948年にメンデルスゾーン奨学金を得たことをきっかけに、オーケストラを辞め、作曲に専念することになります。交響曲、オペラから映画音楽まで幅広い作品を手がけていますが、木管・金管のための作品は、彼自身、特に思い入れが深い分野で、その多くはオーケストラ時代の友人の奏者に捧げられています。 「ソナタ 作品121」は1977年に、ゴールウェイ氏のために作曲されました。序文には、「フルートのための作品は名人技を見せつけるだけの作品が多いので、私は音楽的要素を前面に出した曲を作ろうと試みた。…」と記されています。曲は3楽章からなり、第1楽章は、半音階を伴った第1主題と歌謡的な第2主題で構成されています。第2楽章はサティのジムノペディのような伴奏を伴った抒情的な楽章。第3楽章はリズムを誇張した軽い音楽です。曲全体に序文の真面目さから期待されるのとは少しはずれた印象があるのは、作曲者のジョークなのでしょうか。(解説/三上明子)スタッフより
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