解説
A.B.フュルステナウ (1792-1852) は父親のカスパー、息子のモリッツと親子3代にわたって活躍したドイツロマン派を代表する笛吹き一家です。若い頃から父親と共に欧州中を旅しながら演奏会を開き、そして名声を得、1820年以降、C.M.von ウェーバーの指揮する 《ドレスデンの王室礼拝堂首席フルート奏者》 としてヨーロッパ中で尊敬されました。現代の我々に、多くの貴重な超技巧的練習曲を残してくれたために、彼の多くの作品は、その影に隠れてしまったのです。中でも、演奏会用 《2本のフルートとピアノのための》 作品数はドップラー兄弟に迫るものであり、10曲近くの作品が残されています。勿論、これらの作品は、親子の演奏会用のために作曲されたものと考えられます。しかし、作品のほとんどは絶版になっており、ドップラー兄弟の作品のように多く再版されていないのが残念です。この作品 「華麗なるロンド」 は前奏曲全体が技巧的なカデンツァで構成され、元祖 「アンダンテとロンド」 といったところです。ドップラーの作品と比較すると、この作品はソロの部分がほとんどなく、フルートの1st. 2nd.が常に一緒に動き回っており、この点から親子の絆はフュルステナウ家の方に軍配が上がるようですが・・・? どちらに上がるかなんて言わないで、まずはこの曲を今すぐに土俵 (ステージ )に上げてください。「華麗なるロンド」 にはきっと観客が軍配を上げて下さいます。拍手とアンコールも・・・・・・。(解説/佐野悦郎)スタッフより
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